初日。
朝6時から近くの木場潟公園を散歩する。
雲がかかっているが、とてもすがすがしい朝だ。
水辺が気になるらしい。
あまり近づくとあぶないぞ。
ぴょんぴょん跳ねながら、たまにこちらを嬉しそうに振り向く。
この公園はやはり好きらしい。
なんでもない桜道も猛ダッシュする。
おかげで私は5分ほどで太ももがパンパンになった。
まさかこんなに走るとは。
クンクンしながら歩いて、そしてまた猛ダッシュを繰り返す。
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ヒャッホー!
今回の帰省の旅もルークは日中ほぼお留守番になるため、朝夕はこの公園でしっかり散歩する。
石川の空気は大阪よりもずいぶんひんやりカラリとしていて、過ごしやすい。
犬にもその違いを肌で感じるのか、心地良いようだ。
手前は真ガンらしい。最近鳥に目覚めた母が言っていた。
柵越しにいろんな犬に見られていたが、真ガンは落ち着いている。
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今回はチビッコとどこに行こう。
ボク恐竜コワイ、とカタコトで先手を打たれたため、福井の恐竜博物館は候補から消えた。残念。
金沢から初の新幹線に乗る。
区間によって名前は変わるが、チビッコにすればどれも『かがやき』なのだ。
ホームに到着したかがやきの運転手が、チビッコに手を振ってくれる。
周りのオトナたちのほうが色めき立って、全力で手を振り替えす。
子供じゃなくても嬉しいものだ。チビッコも照れながら嬉しそうに振る。
新幹線・つるぎに乗って、20分ほどで富山に到着。
富山では路面電車に乗って、街中をぐるりとする。
目的地はない、乗ることが目的なのだ。白エビの天ぷらを食べてまた新幹線で戻る。
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夕方実家に戻ると、昼寝に飽きましたよというルークが部屋の片隅に居た。
次は君の番だ。
左右の盛られたような不自然な土は、もぐらの掘った箇所だ。
けっこう大きいもぐらなのかもしれない。
はしる、はしる、かぐ、クモの巣を顔にひっかける、はしる、かぐ。
今回もカヌーの大会が近いのか、潟では練習中。
天空の城があってほしいなと思う。
一番先のほうでなにやら音がする。
我が家のイタグレが気になって行くと、居たのは風を受けながら尺八を吹くおじさんだった。
しぶい。
RPGだと、なにかのヒントをくれたり間違いなくキーマンなはずだ。
溢れ出す水が生き物に見えるのか、落ち着きが無い。
近づいたり、離れたりを繰り返し、ほうっておくと落ちそうだ。
ルークにとってはあやしいようだが、ルークのほうがあやしい。
クレソン畑の橋を渡って、
落ちた。
クレソンの下は水なのだ。
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毎回、この遊具で遊ぶと吠えて追いかけてくる。
飼い主が連れて行かれると思うのだろうか。
追いかけて、
なんとか連れ戻そうとする。
ただし、
これはダンナさんの時だけで、私が遊具に乗っても来てくれない。
・・・。
なぜか満足げなダンナさんと少し寂しい気持ちになる私がいる。
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最終日の朝。
放射冷却であたりは冷え込んでいる。
大阪に戻って来て、湿度と気温の高さに体がおどろいた。
ルークもお疲れさま、自分のベッドで舌を出して眠っている。
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「犬も一緒か?」
父は帰省の前の電話で毎回聞いてくる。ちなみに・・・といった感じでなにげなく。
私はかぶせ気味に「もちろん」というのだが、犬嫌いというよりも怖いらしいので仕方がない。
だがルークはそんな父のことが好きなようで、今回もピョンと行こうとしてはよけられていた。
しかしまた次回もいっしょに。